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トロント市内から車で40分ほど西へ走ると こじんまりした街オークビルに着きます。 オンタリオ湖に面するLakeshore Road (湖畔通り) に添って、豊かな緑に囲まれた 高い門柱をもつ豪奢な邸宅が立ち並ぶさまは、 まるでジェーンの住む「うららか通り」のようです。 この市街地にあるOakville Summer Theatreにて「青い城」のミュージカルが、この夏7月27日から 9月2日まで上演されています。私は、プレビューの 26日、夜8時に出かけてみました。 舞台の幕があがり・・・ヴァランシー役の Gwen Carrollが読みかけのジョン・フォスターの 本を閉じて、その透き通るような声で主題歌 「Blue Castle」を歌い始めると、舞台後方に 青い城のシルエットが浮かびあがってきます。 歌い終わるとともに、ヴァランシーの夢を打ち 砕くような母親の鋭い声! 母親役には「赤毛のアン」 のミュージカルでレイチェル・リンド夫人を 努めたこともあるベテランのAnne Butler が 扮しています。若いGwenをサポートしているのは バーニー役のDavid Narinと酒飲みローリング アベル役の David James。この2人のDavidの 息がぴたりとあって、舞台は早いテンポで進んでいきます。 ヴァランシーの噂話を咲かせるおばさん連中の歌と 踊りはユーモラス。かと思うと、チドリー・コーナーの ダンス・シーンは若い俳優さんたちの軽快な歌と ステップで観客を楽しませます。劇後半、バーニーが 億万長者の息子と知って、あわてふためくベンジャミン おじさんのオーバーな演技に思わず吹き出す観客たち。 最後は、手に手をとり出演者全員が歌うなか、静かに 青い城のシルエットが浮かび上がって、その幕を下ろします・・・ 小さな地方のプロダクションの製作で、衣装やセットの デザインはたいへん簡素ですが、そのぶんを観客自身の 想像力で補えば、じゅうぶんに楽しめるミュージカル。 ディレクターは、俳優David Jamesの夫人で、 自ら女優でもあるChristina James。 「青い城」を見終わり、星がまたたく夜道を歩きながら、 モンゴメリがこのミュージカルを観ることができたら、 と考えてしまいました。1927年にニューヨークの プロダクションから「青い城」の舞台化の話が 持ち上がった時、期待していたモンゴメリのことだから、 今回のカナダでの「青い城」のミュージカル化を知ったら 大喜びすることでしょう。もしかすると、今頃天国の どこかで微笑んでいるかもしれませんね。 Oakville Summer Theatre (上記文章は、「Buttercups通信」1995年第104号に掲載されたものです。) |
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