モンゴメリが暮らしたリースクデール牧師館に贈られた
キャロル・アン・コレクション
Carol Ann Gaboury Collectin at Leaskdale Manse

以下は、故キャロル・アン ガボレーのご主人Jim Gaboury(ジム ガボレー氏・写真左端)が書かれた英文を私(梶原由佳)が訳したものです。
キャロル・アンが収集されたモンゴメリ作品コレクションは、現在リースクデール牧師館にて閲覧できます。

 

 亡き妻、キャロル・アン ガボレー(旧姓バーキー)が遺したルーシー・モード・モンゴメリの本のコレクション は多岐に渡っています。1940年以降に刊行された23種の異なる版のAnne of Green Gables(「赤毛のアン」)をはじめ、翻案や脚色されたアンの作品も含まれています。

中でもおもしろいものに、作者名がN.M.P.と記されているアンの物語を脚色した原稿があります。10/4/17と日付けがはいっている、この不思議なタイプライターで打たれた原稿を見つけたのは、他ならぬキャロルでした。1980年頃のことで、発見場所はミルウォーキー・ウィスコンシン公共図書館でした。キャロルは完璧主義でもあり(おそらく司書課程で学んだことも関係していたのでしょうか)、自ら見つけた原稿の校正をし始めたのでした。「数多くの小さな誤りやつじつまのあわない箇所」並びに、多くの「タイプミス、綴りや句読点の誤り」を訂正したとキャロルは自身が付加した前書きにて述べています。キャロルは、自分が編集校正したこの原稿を出版することはありませんでした。自分のコレクションのひとつとして大事に仕舞っていたのでした。

アン・シリーズ以外のモンゴメリの作品もキャロルは集めていました。その中の1冊はThe Watchman and Other Poems (詩集 夜警) です。キャロル亡き後、この詩集はカナダのオンタリオ州ウックスブリッジに住むウィルダ・クラーク夫人に贈られました。クラーク夫人亡き後は、お孫さんの一人に遺されました。この、1916年頃に出版されたマッククレランド・グッドチャイルド アンド スチュワート版は、キャロルが1984年に購入した宝物でした。

キャロルは、モンゴメリの作品、詩や散文、短編小説などをあらゆるところから集めてバインダーを作っていました。モンゴメリの写真、作品の書評記事のバインダーもあります。それから私と共に訪ねたプリンスエドワード島旅行の記念の品である絵はがきや写真を集めたスクラップ・ブックも作っていました。

集めたモンゴメリの詩は、キャロルの自慢とでもいえましょうか。キャロルはモンゴメリの詩を読むのが大変好きでした。長い期間をかけてモンゴメリの詩や散文をあちこちの雑誌などから集めたのでした。また、キャロルには、モンゴメリに関するものなら何でも見つけだしたいという情熱がありました。

他に、キャロルの集めたものの中には、アンの塗り絵の本数種、アンの紙人形や着せ買え人形、グリーンゲイブルズのポップアップ、サリウ゛ァン製作のアンやアウ゛ォンリーのビデオ、女優ミーガン・フォローズが音読したアンの作品、シャーロットタウンのアンのミュージカル作品のカセット(私と妻はこのミュージカルを3回観ました)、モンゴメリやアン、それからプリンスエドワード島に関するさまざまな書籍やCD-Romもあります。キャロルが集めた品々を数えてみると、ゆうに200点を超えているでしょう。

私はキャロルと共にプリンスエドワード島を3度訪ねています。初めて行ったのは1995年の7月2日から8日でした。島へ行くのが、子どもの頃からのキャロルの夢だったのです。一度に終わらず、島の美しさを3度も堪能できたのは幸せでした。モンゴメリやアンのゆかりの場所を訪ね、島のあちこちをドライブしながら、旅の途中で多くの親切な人々と出会いました。キャロルの人生の楽しかったひとときを私も共有できて、本当に良かったと思っています。最初の旅で、私自身も「島」を愛するようになり、また妻と一緒に訪ねたいと思うようになりました。初回は、飛行機で訪ねたのですが、2度目の旅ではフェリーで島へ渡りました。早朝だったせいか、湾を渡る頃にはやや霧がでていました。それが島へ着く頃には、魔法のように霧が晴れて陽がさしはじめ、島が輝いていました。なんとも美しい光景でした。私もキャロルもあの一瞬を忘れる事はないでしょう。思い出のなかだけだとしても忘れ得ぬものが確かにあり、それはいつまでも生き続けるのです。

キャロルの集めたモンゴメリに関するコレクションの一部は、カナダのオンタリオ州リースクデール村のモンゴメリが暮らした牧師館へ寄贈いたしました。このコレクションがいつまでも生き続けることを願っております。

Jim Gaboury
米国ウィスコンシン州在住

(2003年3月 記) コピーライト Jim Gaboury & 梶原由佳

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