August 8, 2010
いにしえの日本庭園のエントリーに書いたように、L.M.モンゴメリが訪ねたスコットランドの街ダラー(Dollar) 近くに、その昔日本庭園がありました。
炭坑を所有する裕福な一族の娘エラ・クリスティー(Isabella Robertson Christie: 1861-1949)の庭園でした。彼女はヴィクトリアからエドワード時代にかけて女性旅行者としてのちに名を残すことにもなるのですが、その発端は、長年病を患っていた父親が亡くなり、自由と遺産を勝ち取ったことから始まりました。父親の死後インドへ旅たち、その後も世界各地への旅を続けました。1907年に訪れた日本では、その古き庭園美につよく惹かれました。そうして自分が所有するスコットランドのコウデン城(Cowden Castle) が建つ広大な敷地の一角に日本庭園を作ることにします。
その際に、造園計画を司る日本人女性を雇うことにしました。その女性はこれまでの文献(*末尾参照)では「Taki Honda」という名で登場し、また、名古屋の「ロイヤル・スクール・オブ・ガーデン・デザイン」(Royal School of Garden at Nagoya)で学んだと記されています。
私はこれがとても不思議でたまらなかったのであります。どうして名古屋?1907年ごろの名古屋にそんな学校があったのか?それに、いくら裕福な外国人に雇われるからといって、日本人女性が当時査証をとって一人で短期移住が可能であったのかなどを、どうしても確かめたくなり、いろいろネットでサーチしていて、とうとう、その造園に関わったというTakiさんのお孫さんと連絡をとることができました。
その結果わかったことですが、おばあさまのお名前は、Taki HONDAではなく半田たきさん(後にご結婚され中目たきとなられました。)1870年久留米生まれ、1957年に岩手県水沢にて亡くなられる。お孫さんのお話では名古屋とは縁がないとのこと。京都の同志社女学校(現、同志社女子大学)を卒業。母校で教鞭を執った後に同大学の給費生として英国のスタットレー・カレッジ(Studley Horticultural & Agricultural College for Women)の園芸科に二年留学されました。その間に、「同志社女子部の母」と敬愛されているM・F・デントン(1857−1947)から、エラ・クリスティーの日本庭園を作る計画を知らされ、またクリスティー本人からも協力を求められたのでした。
ああ、これならばすべてつじつまがあう!なんだかホッとしました。
20世紀初頭に海を渡って学んだ半田たきさんは、植物学会員でもあり、生涯植物を愛し、50代の頃には果樹園も経営されたとのこと。77歳で自伝を上梓されたそうです。
今回、お孫さんとの連絡にご協力くださった日本スコットランド協会のスタッフの皆様、資料を送ってくださった長野のG様、リサーチを手伝ってくださる名古屋のA様に感謝いたします。
お孫さんによりますと、この日本庭園にお詳しい橘セツ教授とご連絡がとれたとのことです。
*
Japanese gardens in Edwardian Britain: landscape and transculturation
Setsu Tachibana, Stephen Daniels and Charles Watkins
Journal of HIstorical Geography 30 (2004) 364-394.
「世界漫遊旅行者と庭園--エラ・クリスティーの日本旅行とコウデン城の日本庭園造園」
Globe-trotters and gardening: Ella Christie and Japanese garden at Cowden Castle, Scotland
著者:橘 セツ(タチバナ セツ)
雑誌名:神戸山手大学紀要/Journal of Kobe Yamate [...]
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June 8, 2010
ドキュメンタリー『ミリキタニの猫』の主人公ミリキタニ氏が、今月90歳を迎えるにあたってのバースディ・パーティの招待メールが届きました。日本人の両親のもとアメリカはカリフォルニアで生まれた彼は、戦時中には強制収容所に送られ、貧しい生活を余儀なくされた経験がある。路上で絵を描く反骨精神あふれるアーティスト。
昨年、フィルム制作者を通じて氏にインタビューを申し込んでいたものの、途中で連絡がとれなくなり結局お会いできなかったのですが、お元気そうで何よりです。90歳(卒寿)おめでとうございます。
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February 4, 2010
「他喜力」という言葉を最近知った。他人を喜ばせる力。周囲に希望や明るさを与えて皆を幸せにしていく力。あら、それってまるっきり「赤毛のアン」のアンではありませんか。
アンのシリーズには人生哲学がぎっしり詰まっていることを今更ながらに感じるこの頃。
本日、たまたま、元室蘭工業大学付属図書館/元室蘭市立図書館副館長であられた山下敏明さんのブログを拝見。ものすごい読書量であります。
彼は「赤毛のアン」の初版1952年にアンを読んでおられるそう、そうして拙書すら読んでいてくださっていたことを知り(掲載日2010年1月22日)、ひたすら感激… あんなマイナーの本をお手にとっていただいたとは!
今日は山下敏明さんから大きな喜びをいただきました。
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January 24, 2010
このブログからリンクしている薄荷さんの薔薇のつぼみのお茶道具を訪ねたらアン関連のエッセイが増えていました!うれしいっ。新しいものも以前のものもいつも楽しく拝見しているのであります。薄荷さんにはこれからもどんどんアン関連で書いていただきたいなあ。
さて、ふくやま文学館「モンゴメリの冬物語」2008〜2009のページ下にある「赤毛のアン」の初版表紙画像を見ていて、急に自分が以前書いた小文があったことを思い出し、このブログに追加してみました。(お時間ある方は、このブログ右側の「エセル、日本初のアン」をクリックしてみてください。)
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January 3, 2010
モリー・ギレンさんが亡くなったのでした。この一年折々につけ彼女のことを思い浮かべることでした。亡くなる直前のクリスマスには日本の皆様からたくさんのカードが届き、モリーさんはお幸せそうでした。
先日カナダ全国紙グローブ&メールに2009年に亡くなったカナダの著名人リストがでていましたが、ギレンさんのお名前も、もちろん載っていました。ご冥福を祈るのみです。
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September 28, 2009
アメリカ大統領ご夫妻と鳩山首相ご夫妻。皆さん素敵な笑顔ですね。両国の友好を私も願ってます。新首相の鳩山さんに期待してま〜す。
http://www.flickr.com/photos/statephotos/3950135226/
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September 2, 2009
このブログにたまに顔を出すルエラさんですが、夕べはトロントのダンダス・スクゥエアであった野外映画『アラビアのロレンス』(1963)を一緒に観劇。
あの映画、素晴らしく長いのです。ルエラさんはちゃんと飲み物も携帯されていて観る気満々。ラクダが砂漠をかけるシーンでは音楽にのって身体を前後にゆすって楽しそうでした。
一時間もすると、私は身体が冷えて来たので途中の休憩時を機に先にひきあげることに。
別れ際に、「ビデオを借りなさい。それでこの映画を見たあとはね、『イングリッシュ・ペイシェント』をたて続けにみるのよ!」と念を押されてしまいました。途中休憩したりトイレに行ってはいけないんだそうです。ひょえ〜!それじゃ、私には地獄。
こんな冗談を言うルエラさんはニコニコ朗らかで、いつも大きな声で笑います。この日は映画のためだけにトロントにいらしたとかで、観たあとは2時間近くかけて自宅へドライブされるとか。映画好きなのはモンゴメリゆずりかもしれないなあ、と思うことでした。
photo by Jason Nolan
祖母モンゴメリに抱かれている自分の写真を手にしたルエラさん(2007年末撮影。この写真は2008年元旦のNHKのアン特集番組用に撮影したものです。)
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August 30, 2009
かのドラキュラ博士エリザベス・ミラー先生、ここ数日トロントで開催中のFan Expo & festival of fearにてゲスト出演。自著の販売にも大忙しであります。
机の上のDraculaのサインボードは私の特製。結構目立っていたようで、お役にたてて何よりでありました。
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July 18, 2009
過日、パリにて、かの有名なオスカー・ワイルドの墓を訪ねた。キスマークがいっぱいであった。
今日、The Morgan Library & Museumのサイトを見ていたら、昨年オスカー・ワイルドのマニュスクリプトを入手した同図書館が、その一部をオンラインで公開していることがわかった。ヴィジュアル豊富ですごく楽しい!ご興味のある方は以下をどうぞ。
http://www.themorgan.org/collections/multimedia/wilde/default.asp
http://www.themorgan.org/collections/works/wilde/page.asp?id=1500
それでもって、今日はジェーン・オースティンの命日であります…
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July 14, 2009
あのドラキュラ博士エリザベスからメールあり。なにやらFestival of Fearの催しに参加するにあたり、机の上に置くサインボードが必要とのこと。文字はそのものずばりDraculaのみ。
うまく出来上がるかどうかは別として、黒い厚手の紙と赤い薄手の紙をつかって午後せっせと紙工作。た、楽しいですっ。
それにしてもこのイベントに俳優UDO KIERもゲスト参加するとか。彼に会いたいっ!
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